サジュとは? 韓国の四柱推命をやさしく
ソウルのカフェで「あなたのサジュ、何だった?」と聞かれたら、それは星座ではなく、生まれた日時から出した8文字のことです。日本では四柱推命として知られる占いを、韓国ではサジュと呼び、もっと身近に楽しんでいます。
サジュは「4本の柱」
サジュ(사주)は漢字で書くと「四柱」。生まれた年・月・日・時を4本の柱に見立てた言葉です。それぞれの柱は「甲子」「丙午」のような漢字2文字でできていて、4本そろうと8文字になります。韓国ではこれを「八字(パルチャ)」とも呼び、「パルチャが強い人」といえば、波乱の多い人生を送る人のこと。言葉としても日常に溶けこんでいます。
日本の四柱推命も中身は同じで、この8文字を「命式」と呼びます。違うのは呼び方と、使われる場面の空気感です。
8文字は何でできている?
柱の上の文字を「天干」、下の文字を「地支」といいます。天干は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10種類。地支はねずみ(子)からいのしし(亥)までの12種類で、干支の動物としておなじみのものです。
10と12の組み合わせで60通りになり、これが「六十干支」。還暦が60歳なのも、この60でひと回りするからです。
いちばん大事なのは「日干」
8文字のうち、サジュで「あなた自身」とされるのは、生まれた日の柱の上の1文字。これを日干(にっかん)といいます。年の干支は同じ学年の多くの人と共通ですが、日干は数日ごとに変わるので、ずっと個人に近い情報になります。
日干は10種類。甲は大樹、乙は花、丙は太陽、丁はろうそく、戊は山、己は大地、庚は剣、辛は宝石、壬は海、癸は雨というように、自然のイメージで読みます。たとえば同じ「火」でも、真昼の太陽と夜のろうそくでは、人との距離の取り方がまるで違います。
五行:木・火・土・金・水
サジュの8文字は、すべて木・火・土・金・水のどれかに属します。これを五行といいます。木は火を燃やし、火は灰になって土をつくり、土の中から金属が生まれ、金属の表面には水がつき、水は木を育てる。この順に、前のものが次のものを助けます。
反対に、木は土に根を張って土をしばり、土は水をせき止め、水は火を消し、火は金属を溶かし、金属は木を切ります。こちらは、相手をおさえたり形を整えたりする関係です。命式の中でどの五行が多いか、足りないかを見ると、その人が楽に動ける場面と、無理をしやすい場面が見えてきます。
大運:10年ごとの季節
命式は生まれたときのまま変わりませんが、人生には季節があります。サジュではそれを大運(たいうん)と呼び、10年ごとに切り替わると考えます。同じ大樹でも、雨の多い10年と日照りの10年では、伸び方が変わるというわけです。
大運は「この年に何が起きる」と決めつけるものではありません。いまはどんな季節で、何をすると気持ちよく過ごせるかを考えるための目安です。
中国の八字(バーズー)との違い
中国では同じものを「八字(バーズー)」と呼び、英語圏ではBaZiとして知られています。命式の出し方は中国・韓国・日本でほぼ共通で、どれも同じ暦の上に立っています。
違いが出るのは読み方の好みです。韓国のサジュは、相性や恋愛、その年の運の流れをよく話題にします。日本の四柱推命は、細かい用語で命式を分析する本格派のイメージが強いかもしれません。このサイトでは、韓国式の気軽さで、専門用語を使わずに読み解きます。
星座占いとの違い
星座占いは、生まれた日に太陽がどの星座にあったかで12タイプに分けます。サジュは年・月・日・時の4つを使うので、同じ星座どうしでも、日干が違えばまったく別の人として読まれます。
もうひとつの違いは、時間の流れの扱いです。星座占いの「今週の運勢」は同じ星座の全員に共通ですが、サジュの大運は一人ひとりの命式から出すので、切り替わる年齢も人によって違います。
韓国ではどう楽しまれている?
韓国では、年末年始に「新年のサジュ」を見るのが恒例です。昔は結婚前に両家がふたりの相性を見たものですが、いまは占いカフェやアプリで、友だちと結果を見せ合うのが定番になりました。推しのアイドルの生年月日から日干を調べて、自分との相性を確かめる人もいます。
サジュは未来を決めるものではなく、自分や身近な人を少し違う角度から眺めるための道具です。結果に縛られず、会話のきっかけとして楽しむのが、いまの韓国らしい付き合い方です。